波多須  
三重県熊野市の旧熊野街道(波多須の道) 今も残る熊野古道。波田須の伊勢路の石畳。 「熊野へ参るには、紀路と伊勢路のどれ近し、どれ遠し、広大慈 悲の道なれば、紀路も伊勢路も遠からず」と梁塵秘抄に謡われたよ うに、険しい危険な道が多かったが、この道を一歩一歩みずからの 足で歩み、苦しさを乗り越えてこそ、再生の道につながると信じ、 古来多くの人々が歩んで来た道でした。

三重県熊野市の旧熊野街道(波多須の道) また一方では「熊野へ参るには、何か苦しき修行者よ、安松姫松 五葉松、千里の浜」とも梁塵秘抄にあるように、いく土地ごとに、 心楽しむこともありました。より早く、より多く、より効率的にと 生きる現代の私達にとって、失ってしまったものを発見する道でも あるのでしょう。