河内まつり
牛頭天王(ゴズテンノウ)、即ち熊野での植林の祖として 崇められる素盞鳴尊(スサノヲノミコト)信仰と土着の農耕、魚労 信仰が混 然と混じり合い、古座川河口の清暑島(河内島)を中心 に繰り広げ られる壮麗な祭りです。 7月23日早朝、古座神社下の海岸での潮汲み神事から始 まり、各家庭を清める注連掛け、24日の入り船式、宵宮、夜篭り と続く 中で、特に渡御の際に船の上で朗々と謡われる「御船歌」 は、櫓漕 ぎの歌と言うよりむしろ「謡い」に近く、宵宮にいっそ う幽玄さを 加えます。25日は、本祭で、奉告祭に続き「ショウ ロウ」と呼ば れる男女の子供の依り主を先頭に船団を進め、御祭 礼が始まり、古 座獅子として有名な獅子舞の奉納、直会座での花 回りの後、いよい よ熊野水軍の根拠地としての面目躍如たる櫂伝 馬の競漕となります。 この時の櫂の漕ぎ方は鯨船の名残だとも言われております。その後 御座船式をもって全てが終了いたします。