三重県熊野市の大丹倉(頂上)
 

狭い渓谷の一方にほぼ垂直に立ち上がる高さ488mの岩壁が「大丹倉」です。 古来より様々な伝説を持つ大丹倉は、この巨岩を通して偉大な「地の力」と一体になる喜びを求め、古来から多くの求道者の信仰 を集めてきたところでもあります。大丹倉の「丹」は赤の意味。大量に含まれる鉄分が酸化して真赤になった柱状節理の巨岩の狭間に数条の滝を有し、ひとたび降雨増水すれば飛沫空中に雲霧を生じ、幽玄さをいっそう深くします。また、頂上へ行き着くと前方に札立峠の奇岩を拝し、そこから下を覗くとまるで吸い込まれそうなほどの高さを感じます。