お燈まつり8
奥に見える鳥居から内側が神殿周辺の境内。神官によって採火され た火は一度中の地蔵まで下り、再びここへ運ばれて上り子たちの松 明にうつされます。二千本近い松明にいっせいに火がつくのですか ら、一気に山が燃え上がったように見え、上り子たちの喚声も市内 に響きます。もちろん境内は火の粉と煙に満たされ興奮の坩堝と化 します。このとき神事を支える介釈人(かいしゃくにん)の手で、 一時閉ざされていた石段への扉が開かれ、上り子たちは先を争って 麓を目指し、火の下り竜になるのです。