那智の火祭り・扇祭りといい、古くは扇会式と言われ、 熊野那智大社の例大祭の中の多くの行事の中の一つです。 毎年七月十四日に行われ、午前中の、熊野那智大社[本社]での 神事・那智の田楽・大和舞等の奉納が行われたあと、午後、 熊野の十二の神々が移った十二基の扇御輿と十二体の大松明が、 那智の瀧[別宮=飛瀧神社]に向け出発します。 途中の伏拝での神事の後、那智の大瀧にて大松明に火をつけ 石段を円を描きながら登り降りします。そして扇御輿を浄めつつ、 扇神輿と共に広場に下ります。広場まで下りると、松明は消されますが、 火で浄められた扇御輿は、祭場に並べられ、さらにお瀧の飛沫で浄められます。 こうして1年に1度熊野の神々は、元宮である那智の滝に渡り、 力強くよみがえって本社に還るのです。
柱松は疫病払いを起源にしたといわれている祭りで、 熊野地方では紀和町のほか太地町、新宮市佐野などでも行われており、 愛媛県にもまったく同じ形態の祭りがあります。季節はいずれも8月旧盆の前後。 誰でも参加できる祭りですので、「火の癒し」を実体験してみるのもいいでしょう。
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